期間:2022年1月30日(日)まで開催中
「野﨑家の漆器展~カレンダーとともに~」開催中です。
いまやプラスチックが席巻する世の中で、こうした漆塗りの道具を見る機会はうんと少なくなってきたことと思います。
みんなの需要が減っていくから職人の方は少なくなり、日本でとれる優れた漆という材料もお高いものになっています。
とうぜん漆器も高級ですので優しく扱わなければと思いますが、実は漆器というのはつよいのです。
むかしの人が使っていた食器の材料というのは土のやきものか、木製品ぐらいでしょうか(儀式用に金属とか、漆下地に紙とか布は使うんですけど)。
やきものは炎と釉薬の力を得て強くなりますが、木はそのままだと腐ります。
ので、漆器になりますが漆のコーティング力というのはすごいものらしく、熱い汁を入れても冷たい水を入れても大丈夫です。
歪みは出ないこともないですがそれなりに長持ちします。
現代ですと洗剤もいけます。
ただし駄目なものがひとつあって、紫外線です。
(まあ強く叩いたりひっかくとか物理衝撃もだめですね…)
光に浴びせ続けると化学変化により漆が分解したり光沢がなくなったりします。
またやはり長い年月を経たものでは漆に極小のひび割れが入ることがあり、その場合水にも弱くなります。
ざんねんながら野﨑家の漆器に関しては古いので、すべてそのひびを考慮する必要があります。
というわけでやはり高級品を扱うようにやさしくすべてアルコールを含んだ布などで汚れをぬぐいながら調査・展示は行われるのです。
実は2年前にも漆器の展示を行いまして、それがまとまった数として野﨑家の漆器の初お披露目となっていたのです。
今回の漆器カレンダーもそれがきっかけと言ってよいのではないでしょうか。
野﨑家初の漆器カレンダー。
野﨑家の所蔵になる漆器はまだまだたくさんあると見られており、調査が一通り終わるには数年では済まないでしょう。
次回の成果は何年後になるでしょうか…!?
野﨑家の漆器展~カレンダーとともに~
令和3年11月25日(木)~令和4年1月30日(日)
漆器の展示件数は13件ですが点数なら80点ぐらいあります。
開館時間/9:00~16:30(17:00閉門)
休館日/月曜日ただし1月10日(月)は開館、1月11日(火)は休館)
12月25日(土)~1月1日(土)休館
1月3日(月)は開館します。
入館料等:大人/500円 小中学生/300円
※小中学生および高校生は、毎週土曜日・日曜日・祝日は無料です。
TEL(086)472-2001
Comments